4月18日はお香の日
香という字を分解すると「一十八日」となります。
4月は日本にお香が初めて渡ってきたと言われています。
詳しくはこちら
今回のプログラムは「香り」がテーマです。
香り、身の回りにどんなものがあるでしょうか?
4月8日はお釈迦様の誕生日。
写真のように幼い姿のお釈迦様の周りを花で飾り、お祝いをします。
幼いお釈迦様ですので、甘茶をかけてあげます。
私も子供のころ、祖母に連れられて、毎年、花祭りに行ったものです。
ふるさと長野では旧暦を採用し、5月に行っていました。
懐かしい思い出です。
高齢者の方々も、4月8日と言うと、すぐ「お釈迦様の誕生日」と答えが返ってきます。
それにちなみ、「色とりどりの花」というプログラムを作りました。
歌唱活動
まずは黄色い菜の花のでてくるこの歌から。昭和10年の歌ですが、幅広い年齢の方がご存じで、懐かしそうに歌います。
お染久松のお話は歌舞伎やお芝居で観たことがある、というかたも少なくありません。
白い花って何の花でしょうね?と質問してみましょう。
水仙、百合、ハクモクレン、コブシ、ユキヤナギ、スズラン・・花の名前は答えられなくても、いろいろな花を紹介すると、その花のことは思い出せます。
そのほか、みかん、梨、リンゴ・・なども白い花が付きますね。
1番にスミレの花が出てきますね。
この歌ではみなさんに「春夏秋冬ではどの季節が好きですか?」と聞いてみましょう。
4つの中から選択するわけですが、何と答えても間違いはありませんから、気軽に答えてくれるでしょう。
この内容については「Smile Musicの現場から」に記事を書きましたので、そちらも合わせてお読みください。
真っ赤なバラの歌です。
歌いやすく、誰もが好きな歌で、その場が明るくなります。
楽器活動
明治14年とわかると、みなさんびっくりされます。スペインというのも珍しいですね。
江戸時代からまだ14年しかたっていないこの頃は子どもに歌わせる歌がなく、外国から入ってきた歌に日本語の歌詞をつけたのです。
この歌を使ってベルの旋律奏と左右奏をしましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
昭和34年4月10日は、現在の天皇陛下のご成婚記念日です。
高齢者の方々は皇室に興味や親しみを感じていらっしゃる方が多いようです。
今回は「ご成婚」をテーマにプログラムを作ってみました。
歌唱活動
お二人が出会ったのは軽井沢のテニスコート。恋愛結婚が少なかった当時、「これで恋愛結婚が増えたんですよ」と教えてくれた方がいました。
2番に「一人の姉が嫁ぐ夜に」とあります。美智子妃殿下には弟さんがいらっしゃり、嫁ぐ日の朝、とても寂しそうに挨拶をされているのが印象的でした。
美智子妃殿下の先祖は群馬県館林市で醤油醸造業を始めました。
館林にはつつじが岡公園があり、毎年この時期つつじを見にたくさんの観光客が訪れます。
季節は違いますが、2番にツツジ科の「石楠花」が出てきます。
館林のもう一つの名所は「ぶんぶく茶釜」の茂林寺というお寺です。茂林寺には狸のオブジェがたくさんあります。
証城寺ではありませんが、狸つながりで。同じく季節が違っても理由づけができれば歌ってもいいのです。
ご成婚をお祝いするパレードが行われ、沿道は日の丸の旗を持ったたくさんの人であふれました。
このパレードはテレビで中継されました。
「となりのうちにテレビがあって、そこで見たよ」
「この時にテレビを買ったんだ」
と、思い出して話してくれました。
楽器活動
冒頭の「ドドドドー ドドドドー ドドドミ ミミミミ ミミミソ ソソソソ」のところをベルで演奏します。
まずは職員の方にお願いして実際に演奏してもらいます。
それを見て理解したところで、参加者の方にも体験してもらいましょう。
ピアノや他の楽器で続きを演奏するともっと達成感がありますね。
4月の花は「忘れな草」「藤」「かすみ草」なのだそうです。
忘れな草、と言えば名曲《忘れな草をあなたに》がありますね。
今回のテーマは「忘れな草」として、鑑賞曲を多くして、合奏を間に組み込んだプログラムを考えてみました。
歌唱
忘れな草の花言葉は「私を忘れないで」。それを踏まえてこの歌の歌詞を読むと、心情が伝わります。
知らない人も、最後の「忘れな草をあなたに あなたに」というところは聞いたことがあるようです。もしも、知らない人が多かったら、ここの部分を歌い、安心させましょう。
歌った後、できたら実際に忘れな草を見せられるといいですね。聞いたことはあっても実際に見たことがある人は少ないです。私もびっくりしたのですが、写真で見るのとは大違いで、実物はすごく小さな花なのです。鉢植えで目の前まで持って行くと、ほとんどの人が感嘆の声をあげます。目を細めてくれますよ。写真は私が手に入れた忘れな草です。まだ開花が少ないのですが、どうぞ参考になさってください。
観賞と合奏
忘れな草の名前の由来にはいろいろな説があるようですが、こちらをお読みください。由来に関係のあるドナウ川から、観賞・合奏曲として《ドナウ川のさざなみ》を選んでみました。
まずはどんな曲なのか演奏します。すると、「知ってる」「聞いたことある」「学校で習った」などいい反応が返ってきます。
合奏はいろいろ考えられますが、3拍子は難しいので、「ブンチャッチャ」のリズムを使った簡単な合奏が程良いかな、と思います。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。
歌唱と楽器活動
ドイツつながりでもう一曲。
いつどこで誰が作曲した曲なのかは不明ですが、日本では大正2年に唱歌として発表されました。
女性、特に女学校などを出た方は馴染みがある歌のようです。
歌った後、色音符を使ったベル(トーンチャイム)の和音奏をします。
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歌唱
ちょっとお色気のある歌ですね。
歌詞の中の「ねえ」のところは、伴奏を止めて、みなさんの「ねえ」がよく聞こえるようにしましょう。
関係性ができている現場なら、「「ねえ」のところは色っぽくお願いします~」と言ってもいいと思います。
観賞
ピアノ曲として有名ですね。哀愁をおびた美しいメロディーです。他の楽器で演奏してもいいと思います。
朧月夜
菜の花畠に入日(いりひ)薄れ
見わたす山の端(は)霞ふかし
春風そよ吹く空を見れば
夕月かかりてにほひ淡し
里わの火影(ほかげ)も森の色も
田中の小路をたどる人も
蛙の鳴くねも鐘の音も
さながら霞める朧月夜
なんとも美しいこの歌詞は高野辰之が作詞をしました。
高野は《ふるさと》《紅葉》など、他にもたくさんの小学唱歌を作詞しています。
歌詞を読むと風景が浮かんできます。
歌唱の後、みなさんで一緒に音読をしてみましょう。
たくさんの貴重なお話を聞くことができますよ。
4月後半のテーマは「朧月夜」です。
季節の歌
歌唱活動
2番に「なんなん菜の花 におう道」という歌詞があります。
「懐かしいなあ」「久しぶりに歌ったよ」「みよちゃん、私の友達にもいたよ」など 声が上がります。
ランドセルについてお聞きするのも楽しいですよ。
大正生まれのかたでもランドセルだった、という都会的な方もいれば、風呂敷につつんで行った、という方もいらっしゃいます。
《春の唄》は「ラララ 赤い花束車に積んで」というものもありますが、今回の《春の歌》は「桜の花の咲く頃は うららうららと日はうらら」のほうです。
3番に「畑に菜種の咲く頃は」という歌詞があります。
私の住む埼玉県では、菜種を栽培していたと語る方はたくさんいらっしゃいます。
稲刈りを済んだ田を起こして菜種の苗を植えるんだそうです。
裏作というのでしょうか。
昭和30年代がその栽培のピークだったそうです。
http://miraikoro.3.pro.tok2.com/study/mekarauroko/nanohananituite02.htm
菜の花が咲き終わり、種ができると、茎から刈り取り、干しておくとカラカラに乾きます。
むしろの上にカラカラに乾いた菜種を並べ、上から足で踏んで種を落とすのだそうです。
ござでは滑ってしまうから、むしろがいいのだそうです。
種を収穫すると、油を作る人が種を買いにくるのだそうです。
貴重なお話を聞くことができました。
また、この時期雨の日が多いですが、これは「菜種梅雨」と言います。
1番に「どこを向いても菜の花盛り」という歌詞があります。
この歌はたいていの高齢者は知っています。
菜の花の時期には必ず歌いたい1曲です。
「ちょうちょう ちょうちょう 菜の葉にとまれ」
今さらですが、菜の葉だったのですね。
幼稚だと思われる方がいらっしゃるかも知れませんので、参考までにと言うことで歌詞を紹介するだけでもいいと思います。
職員にベルを持たせ、白板に階名を書いて、演奏をしてもらうのも楽しいです。
1番が春の歌詞になっていて「月はおぼろに東山」という歌いだしになっています。
この歌もご存知の方は多いです。
舞子さんの話題で、男性に話しを聞くと、とても楽しい雰囲気になりますよ。
ニコリともしない男性が、舞妓さんの話で顔をくしゃくしゃにして笑われた時には、みんなすごく嬉しい気持ちになりました。
3番に「暮るればのぼる朧月」と言う歌詞があります。
楽器活動
色楽譜によるベル(トーンチャイム)の和音奏
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。
参考
「色あせた桜ただひとつ」という歌詞から、桜の終わり頃に歌いたい歌です。
今年の桜は咲きだすのが遅かったですね。
日本古謡の《さくらさくら》には「弥生の空は~」という歌詞があります。
3月に歌うにしても4月に歌うにしても、咲き始めに歌うにしても盛りの時に歌うにしても終わりのころに歌うにしても、ひとこと、なぜ「今」なのか、をお話ししてから歌いましょう。
日本人の美徳「散り際の潔さ」
これはアメリカ人にも理解できることなのでしょうか。
今年はアメリカ ワシントン日本からに桜の苗木が送られて100周年だそうです。
100年前は親善の意味で苗木が送られましたが、65年前には敵国となったという歴史があります。
桜の苗木の返礼としてハナミズキが贈られたそうです。
デイサービスなどでこの話をしますと、ご存知の方が何人もいらっしゃいました。
(参考)
軍歌に《同期の桜》という歌があります。
男性でこの歌をお好きな方は結構いらっしゃいます。
時期や必然性を加味したら、歌うことはそう問題にはならないと思いますが・・
1番の歌詞です。
「貴様と俺とは同期の桜 同じ兵学校の庭に咲く 咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ国のため」
戦争と桜と靖国神社は深い関係があります。
こんな時代背景を理解すると歌詞の意味がよくわかってきます。
今回のテーマは「桜」そして「アメリカ」です。
歌唱活動
花びらが風に舞っているような風情が想像できるメロディですね。
ペンタトニックのベルやトーンチャイムを使って、散る花びらを表現するのもいいでしょう。
「春高楼の花の宴」
日本では平安時代から「花」と言えば「桜」を指します。
「昔の光今いずこ」
これも、はかないもの、散りゆくものへの美意識の表れでしょう。
「花」とはもちろん「桜」のことです。
隅田川沿いの桜や浅草など、楽しい話題を提供し、参加者同士の心の通い合いができるといいですね。
以上3曲はかなり認知の重い方でも歌える可能性があります。
歌っていなくても、近くで歌いかけたり、マイクを向けたりしてみてください。
ここからはアメリカにちなんだ歌です。
渡辺はま子は《支那の夜》《蘇州夜曲》など中国風のメロディのヒット曲もたくさんあります。
歌っているだけでとても楽しくなる歌です。
「もう1回歌いたいわ~」
「子どもの頃、庭で鶏を飼っていて、どこに産んだかわからない卵を見つけるのが楽しみだった」
参加者が笑顔になることうけあいです!
楽器活動
CDやクラリネットソロに合わせていろいろな楽器で合奏
自由に鳴らす部分と、ルール(決まりごと)を決めて鳴らす部分があるといいでしょう。
Thは大きなアクションで参加者にわかるようにリードしてください。
(例)
○タンバリン、ドラム、サウンドシェイプ、マラカス、鈴などのグループごとに鳴らす。
○リズムを決めて鳴らす。
色楽譜によるベル(トーンチャイム)の和音奏
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をお読みください。
(参考)その他桜にちなんだ歌
○花かげ○港が見える丘○春の歌(桜の花の咲くころは~)○青い山脈○東京だよおっ母さん○花笠音頭○美しき天然○同期の桜○東京音頭○祇園小唄