昨年末からじわじわと音楽療法の時間を増やす施設や新規に導入する施設があらわれています
音楽療法の回数を増やした施設は2か所、いずれも有料老人ホームです。
1か所は最初の参加者は10人ほどでスタートしましたが、徐々に参加者が増え
いまでは全入居者の8割の人が参加しています。
あまりに人数が多くて、2つに分けましょう、と提案しました。
どちらも、新しく建った老人ホームで
ほとんどのお部屋が入居済みです。
いろいろな施設に音楽療法でお邪魔していますが、
有料老人ホームは、雰囲気が違います。
入居者の方々は、とても高額な入居金を支払い、終の棲家をそこに決めたのです。
私は音楽療法のなかで、音楽の使い方や、お話しの内容、働きかけに、いつもそのことを心にとめて行っています。
そんなことが、伝わっているのかなぁ、などと勝手に思っています
ある入居者の方がこのようにおっしゃいました。
「私は、こんな身体なので、自由に動き回れることができません。
音楽の時間があるから、次の音楽の時間まで頑張ろうと思えるのです。」
ありがたい・・(*^_^*)
新規は特別養護老人ホームです。
ここは、同じ経営者のデイサービスには、すでに音楽療法は導入されていました。
この特養での導入のきっかけは、導入済みのデイサービスの職員が、
配置換えで、特養で働いていて、
「特養でも音楽療法を」と言ってくれたことでした。
それでも、経営側はあまり積極的ではなかったのですが
いちど、お試し音楽療法をやってみよう、ということになりました。
そのあと、本格導入が決まり、月に3回音楽療法を行えるようになったわけです。
あとから、なぜ導入することにしたのかを、教えていただきました。
それは、99歳の男性入居者Kさんのことでした。
Kさんは、もう看取りの段階の方でした。
いつもはベッドに横になっていることが多く、食事も口から採ることは、もうできなくなっていました。
レクリェイションは参加してもすぐに帰ってしまう、というくらいの体力しかなかったようです。
ところが、音楽療法の1時間、Kさんはずっと椅子にすわり、参加していて、
楽器活動の際には、太鼓をバンバン叩いて、笑顔があふれていました。
職員はびっくりしたようです。
私はいつものように音楽療法をしただけでした。
Kさんがそんな状態とは知りませんでした。
ほどなくして、Kさんは天に召されました・・・
というわけで、このところ、手ごたえを感じている音楽療法です。
もう1か所返り咲きの施設のお話もありそうです。
こんなふうに、音楽療法の営業は難しく、口コミや、体験を通して導入されることが多いのですが・・
導入したらきっと満足いただけると思いますよ~
ますます頑張ります~(*^_^*)
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