ベルの活動 色楽譜

ベルやトーンチャイムを使った合奏

 

ベルやトーンチャイムは、音色や楽器としての価値感など、使う人が満足するのにとても適した楽器です。

 

購入のポイント

トーンチャイムに比べると、ベルのほうが多少安価ですので、持っていない方は、まずベルを揃えると良いでしょう。

 

ベルにもいろいろな種類があります。

カラーベル、シルバーベル、ゴールドベル、白黒ベルなどです。

参考(http://www.merry-net.com/kyouiku/musicbell/

音色がそれぞれ違いますが、シルバー、ゴールドは満足できる音色だと思います。

ゴールドは音色は柔らかいのですが、高齢者がいい音で振れるようになるには少し時間がかかるかもしれません。

カラーベルはベルに色がついてしまっているのでこれから説明する色楽譜の使い方には適していません。音も金属的です。しかし、旋律奏のように一音ずつ演奏する時には適しています。

私の行っている施設にはカラーベルを備えているところがあり、そこではカラーベルを使って色楽譜の合奏をしていますので、できないことはありません。

 

購入のお勧めは、シルバーまたはゴールドベルを1セットと、単音で不足分を補うと良いでしょう。

 

色楽譜による和音奏

さて、上にある3色の○は色楽譜と呼んでいるものです。
私は摸造紙に折り紙を丸く切り、貼っています。

赤はC、緑はF、水色はG7のコードを表しています。

クライアントはこの色楽譜を見ながら自分のベル( トーンチャイム)を振ります。

ベル(トーンチャイム)にはあらかじめ、赤、緑、水色のリボンや色紙で印をつけておきます。

 

① クライアントを3つのグループに分け、ベル(トーンチャイム)を配ります。

グループはいろいろ考えられますが、一番間違いなくできるのは、座っている席でかたまりとして分けるのが良いでしょう。

 

② クライアントにはベルの色分けについて説明し、どのあたりに何色のベルがあるのかをしっかり認識してもらいます。

 

③ 色ごとに鳴らす練習をします。

 

④ 色楽譜を貼り、それを見ながら鳴らす練習をします。

 

⑤ 十分理解できたら、実際に音楽と合わせて、色楽譜を見ながらベルを鳴らします。

旋律はピアノでも、その他の楽器でもかまいませんが伴奏はあくまでもベル(トーンチャイム)です。余計な伴奏をつけないことが大事です。

 

⑥ ここでとても重要なのが色楽譜を指す人です。

なるべくなら音楽の構造が分かっている人が指し、指しながら色ごとのグループにしっかり分かるようにアクションで教えながら指してください。

最初は口で「赤のかた~、緑のかた~」などと言って指示しましょう。

最終的には口で指示しなくてもアクションでできるように仕向けるのが大切です。

 

⑦ 練習をしたら、「では、本番ですよ」と言って、少し緊張感を増し、演奏します。

終わった時には「素晴らしかった!」「美しい和音が響きました!」などと称賛しましょう。

 

⑧ よく終わった後に「もう1回やりたかった」という発言を聞くことがあります。

私たちにとっては、「くどいかな?しつこいかな?」と思うくらいでも、参加者にとってはとても楽しく、何回もやりたい活動だということがわかります。

 

⑨ この活動で重要なことは、「完ぺきに間違えずにできること」ではありません。

分からなくてできていない人には近くでフォローしましょう。

間違えていても、指摘する必要はありません。その方にとっては「鳴らす」「音楽に参加する」ことで十分なのです。

 

 

さらに参加者にあわせて

 

いろいろなやり方が考えられますので参考にしてください。

  • ベルの配り方をランダムにする

隣の人が同じ音ではなくなり、個人個人の判断力が必要になります。

  • 3和音以外の和音も入れる

いろいろな和音があると音楽としては完成度が高くなりますが、そうすると、1曲のうち1回か2回しか自分の色が回ってこない可能席もあるので、そのための工夫が必要です。

  • 方手ずつ別の色を持つ

できる人には難易度を上げると参加意欲が増します。配る時に配慮が必要です。

  • 色ではなくて文字の摸造紙楽譜を作る

たとえば「C、F、G」「い、ろ、は」「1,2,3」など

  • 和音を1つ1つの音に分解し、摸造紙にはC~Bまでの音を重ねたものを作る

上の色楽譜なら赤のところには上からCEGと色分けの帯を貼り、緑のところには上からCFAの帯を貼ります。

参加者でCを持っている人は摸造紙楽譜のCのところに来たら鳴らします。

  • 1拍目は根音、その他の拍は和音で鳴らす。

同じ和音のグループで根音を持つ頭の人を決めます。

頭の人は1拍目を鳴らし、後の拍は全員で鳴らします。

 

 

この活動の効果

  • 集中力を養う
  • 緊張感による刺激
  • 集団力動による一体感を味わう
  • 隣の人や同じ色の人などへの気遣いからコミュニケーションが生まれる
  • できたことでの満足感を味わう
  • 視覚刺激
  • 腕、手、指の操作性をあげる
  • 楽しい気持ちになり笑顔が表出する

 

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コメント: 2
  • #1

    バーバ (日曜日, 12 7月 2015 13:28)

    いつも、参考にさせて頂いております。
    メロディでミュージックベルを使うのは難しいですが、
    和音で行うことは、多少の緊張が必要ですが、きれいに出来たときには
    皆さん満足そうな表情をされます。これからも素敵なアイディア学ばせて頂きます。

  • #2

    Reiko (日曜日, 12 7月 2015 13:34)

    バーバさま
    コメントありがとうございます!
    ベルの合奏は満足感がありますね。
    慣れてしまうと、簡単にできてしまうので、さらに難易度を上げていかなくてはいけません。
    私のクライアントさんたちはみなさん、とてもよくできます。