集団音楽療法のセッションで、
参加者の表情が硬い、
話しかけても答える人がいない(または答える人はいつも同じ人)、
まるで教室の先生と生徒みたいな雰囲気・・
そんなことを経験したことはありませんか?
話題を向けても反応がない時は冷や汗がどっと出てきてしまいますね。
では、全員が参加できて楽しい雰囲気になるにはどうすればいいでしょうか?
今回はそんな時のヒントです。
◇簡単な三択、または二択問題を提示する
三択、二択問題は3つの要素が必要です。
①身近な話題、②考え込まなくてもすっと答えが出てくる、③季節感がある
例えば
「そうめんと冷やし中華どちらが好きですか?」「海と山どちらに行きたいですか?」「バラ、ひまわり、たんぽぽ、どれが好きですか?」
他にもたくさん考えられますね。セッションプログラムのテーマに合わせて考えてみてください。
- 問題を白板に大きく書きます。
- 答えやすいように問題について話しイメージを膨らませます。
そうめんと冷やし中華なら「どんな薬味・具を入れますか?」などを聞いてみましょう
3.みなさんのイメージができた頃を見計り質問を開始。
テンポよく聞くことが大事ですが、一人ひとり丁寧に聞くことも大事です。
耳の遠い方には聞こえるように、
どうしても答えられない方には「どちらも好き」という選択肢もあることを告げ(どちらも嫌いもあり)、困らないように配慮します。
4.答えを聞いて、誰かお手伝いの人に白板に正の字を書いてもらいます。
◇お名前を読んで「ハレルヤ」♪
《漕げよマイケル》という曲を使った替え歌です。
この活動は継続することがポイントです。
徐々に発展させましょう。
- 白板に大きな文字の「ハレル~ヤ」を貼ります。
2.まずは音楽療法士が大きな声で歌います。
「みんなで歌おう ハレル~ヤ 大きな声で ハレル~ヤ」
3.全員で合唱します。
4.慣れたところでいろいろなバリエーション。
「男の人は」「女の人は」「小さな声で」「怒った顔で」「泣いた顔で」「笑った顔で」「明日の天気は」
5.この活動を何回かセッションで行って、参加者に違和感が無くなった頃に、
一人ひとりの名前を読んで「ハレルヤ」と歌う、という活動に発展していきます。
マイク(電源が入っていなくてもOK)を一人ひとりに向けて歌いかけます。
「○山△子さん」
この時、音楽療法士の目線と参加者の目線が平行になるように、音楽療法士は一人ひとりの前で、ひざまずくまたはしゃがみましょう。
「ハレル~ヤ」と歌ってくれた方には「いい声ですね~」「お元気そうですね」など感謝をこめて感想を言います。
そしてまた次の人の名前を歌いかけます。
上手く言えない方、何をしたらいいのか分からない方の時には、音楽療法士も一緒に歌いましょう。
ふたつの活動にはどんな効果があるのでしょうか?
- 発言の内容も、発声する言葉も簡単であるので、多くの人が参加できる
- 自分の番が回ってくるまで、答えを考えたり、ドキドキして待つことができる
- 音楽療法に積極的でない方、横目で眺めている方も、自然と入り込むことができる
- 普段発言のない方の声を聞くことができる
- 集団の一員ということが認識できる
- 笑顔で答えたり歌ったりする
- 場が明るくなる
- 気持ちの統一感がある
また《漕げよマイケル》ではやや軽い失語症の方にこんな効果がありました
- この活動を取り入れたところ、それまで6年間、一度も歌に参加しなかった方が、この発音ができたことで自信を持ち、以来積極的に歌を歌うようになりました
失語症の方はメロディに乗せると言語が出やすくなることがあります。
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