とある施設でのこと。
音楽療法に伺うと、介護スタッフが参加者を案内します。
ホワイトボードに向かって3列くらい(多いところは5列にもなるときがあります)椅子や車椅子に腰をかけた参加者が並びます。
一番前の特等席についたKさん。
ニコニコしながら始まるのを待っていました。
少しすると「おしりが痛い」と訴え出しました。
すると、そのユニットの中でリーダー的な女性の職員が「このひと、寝かせます」と言って、車椅子を動かしました。
その方に一言も声をかけずにです。
私はこういう時、「ちょっと待って」とつい一言、言いたくなってしまいます。
「どうして寝かせるんですか?」
「ああ、この人、いつもは午前中ベッドに寝かせとくんです。そうしないとお昼食べないから」
Kさんは「このひと」ではありません。
せっかく音楽が始まろうとしているのに、一番前のいい席で待っていたのに、一言も声をかけず謝りもせずにベッドに寝かされてしまうKさん。
こういう時、私はとても憤りを感じます。
施設に入居して受けられるサービスは、食事、睡眠、入浴、排泄などの生活サービス、通院や日々の健康チェックなどの医療サービスなどがありますが、いまだに心のサービスは行き届いていません。
お尻が痛くてもなるべく痛くないような体勢を取らせてあげて、楽しみの時間をサービスしてあげて欲しいものです。
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いなけん (木曜日, 17 1月 2013 17:03)
本当にそのとおりだね。「楽しみの時間をサービス」どんどんしていこう!