20歳の頃なにしてましたか?

成人の日がありましたね。

なので、高齢者の現場で「20歳の頃なにしてましたか?」とお聞きしています。

 

これは回想を促すのが目的ですが、その際、たとえ思い出した事柄がマイナスのことであっても「いやな思い出」で終わらさないことが大切です。

「それでもいい人生だった」とその方にむけて言葉を尽くします。

 

白板に大きな字で「20歳の頃何してましたか?」と書きます。

答えのヒントとして「働いていた」「勉強していた」「結婚していた」も書きます。

どうしても答えられない方がいるからです。

 

今日のデイサービスではいろいろなことが聞けました。

「お裁縫の学校に行っていました」

 

「銀行で働いていました」

(このかたはいつもは控えめなのですが、この時は胸を張って答えてくれました)

 

「神田の飴屋さんで飴を切っていました」

 

「恥ずかしいんだけどもう長男を育てていました」

 

「建築の勉強してたな」

(このかたは男性、普段は自分のことなどちっとも話してくれないのですが、少し得意そうに話してくれました)

 

「肉屋で修行していました」

(本当は初めてできた女性警官になりたかったのだそうですが、夢叶わず。しかし、その後交通指導員(緑のおばさん)になり20年間子どもたちを見守ってきたそうです)

 

「勤労奉仕で工場で働いていた」

(パラシュートや風船爆弾を作っていたそうです。風船爆弾の風船はすごく大きいんですよ、と貴重なお話しをしてくれました)

 

「日曜日になると映画を見に行きました」

 

どの人もとても具体的で面白かったなあ

 

このような話しを聞けるのもお互いの信頼関係があってこそです。