7月のプログラム②

日本は海に囲まれているからでしょうか、川が多いからでしょうか、「船」が出てくる歌がたくさんあります。

そこで今回は「船」をテーマにしたプログラムをつくってみました。

 

 

 

 

 

歌唱活動

  • 憧れのハワイ航路 石本美由起作詞 江口夜詩作曲 岡晴夫歌 昭和23年

明るく楽しい雰囲気に一気にしてくれる歌です。

ハワイに行ったことありますか~?というと何人かの方が手を上げます。

よかったですか?どんなところが良かった?何が美味しいの?

などお聞きするとみなさんニコニコしながら答えてくれます。

行ったことが無い方も歌えばハワイに行けますよ、と行ったことが無い方へのフォローも忘れなく。

 

  • 波浮の港 野口雨情作詞 中山晋平作曲 昭和3年

船は港が無くては、ということでこの歌を。

波浮とはどこにありますか?と訊くと、いつもはそれほど歌ったりしない男性が「伊豆大島」と発言。回りの女性が感嘆の声を上げました。こういう場面があるととても嬉しくなります。

少し寂しげなメロディですが、行ったことが無くても夕暮れの港の様子が浮かんでくるようですね。

 

  • 涙の連絡船 関沢新一作詞 市川昭介作曲 都はるみ歌 昭和40年

さて、次は船のいろいろを聞いてみましょう。

白板に書いていきます。たくさん出るのはデイサービスですね。

入居型の施設の場合、なかなか発言がみられません。刺激がいかに少ないかがわかります。

そんな中、特養に入居されている男性が「タンカー」と答えました。

終わってからその方が「私は石川島播磨でタンカーを作っていたんです」と話しかけてきました。仕事に誇りを持ち、家族を養い、子どもに教育をさせてきた、と目を輝かせて話してくれました。

目の前にいる高齢者の方々のすべての方が、それぞれの長い歴史を刻んできたのだ、ということを忘れないで、尊敬の気持ちでいつも接していかないといけない、と改めて感じさせられました。

 

  • 船頭さん 竹内俊子作詞 河村光陽作曲 昭和16年

この歌は渡し船の船頭さんの歌です。

渡し船で女学校に通っていた、というかたがいました。

珍しいことなので、皆さんが「へ~」とびっくりして話を聞いていました。

 

「ぎっちらぎっちら」という歌詞があります。ここで船をこぐような動きを入れた体操をしてもいいです。

私は手ぬぐいを配り、手ぬぐい体操をしました。

ポイントは手ぬぐいをピンと張って持つことです。
タオルより手拭いの方が喜ばれます。

柄があるとなお楽しいですね。

100均にもありますから、手ぬぐいは人数分用意しておきましょう。

片麻痺の方はスタッフと手ぬぐいを持って引っ張り合いをします。

必ず笑顔になりますよ。

 

  • かえり船 清水みのる作詞 倉若春生作曲 田端義夫歌 昭和21年

田端義夫は人気がありますね。この歌は皆さんよく知っています。

昭和21年、戦争が終わって引き上げてくる兵隊さんを乗せた船の歌です。

 

  • 別れ船 清水みのる作詞 倉若春生作曲 田端義夫歌 昭和15年

作詞作曲歌手、同じ組み合わせの歌です。

こちらは馴染みが無い方もいらっしゃっるかもしれません。

しかし、今回この歌にとても反応した方がいらっしゃいました。

「音楽療法の現場から」に書きましたので、そちらをぜひお読みください。

人によって思い出深い歌は違います。思いもかけずそんな歌を聞いた時、その人にはたくさんの感情があふれてくるのですね。

一人ひとりにそんな歌を見つけていければいいな、と思いました。

なので、いつもウケる歌だけではなく、勇気を出していろいろな歌を歌っていきましょう。

 

  • ラバウル小唄 若杉雄三郎作詞 島口駒夫作曲 昭和19年

『南洋航路』という歌謡曲の替え歌。

南方から帰ってくる兵隊たちが口伝えで伝え、全国的に広まったという珍しい歌です。

軍歌ではないのですね。

 

  • ゴンドラの唄 吉井勇作詞 中山晋平作曲 松井須磨子歌 昭和4年

ベニスの運河にありますね。

形に特徴があります。上の写真をご覧ください。

 

楽器活動

  • ローレライ 近藤朔風訳詞 ジルヘル作曲 明治42年

歌った後にベルの和音奏をしました。

美しいメロディで、女性は誰でも好きです。

ライン川のローレライ伝説について説明しましょう。

 

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。

 

参考 船に関する歌 (まだありそうですね)

アンコ椿は恋の花、牛若丸、うみ、岸壁の母、瀬戸の花嫁、船頭小唄、津軽海峡冬景色、出船、天竜下れば、灯台守、野崎小唄、琵琶湖周航の歌、舟歌、みかんの花咲く丘、港、港が見える丘、港町十三番地、港町ブルース、矢切の渡し、喜びも悲しみも幾歳月

 


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