日本の歌謡界に大いなる影響を及ぼした作曲家「服部良一」と、戦後、テレビ台頭と主にお茶の間の人気者になった「坂本九」のプログラムです。
懐かしい写真を見せながらプログラムを進めていきます。
視覚刺激は早い反応があり、リアルに当時のことを思い出すことができますね。
服部良一は明治40年生まれ。
商人になろうと一度は商業学校に進むも、音楽の道を志します。
ジャズを取り入れ、日本の歌謡界に、西洋の風を吹き込み、和製ポップスの先駆けとなった方です。
国民栄誉賞を授与されました。
歌唱活動
- 別れのブルース
野川香文作詞 服部良一作曲 淡谷のり子歌 昭和13年
ブルースは、アメリカで奴隷として働いていたアフリカ系黒人が、日常の労働や恋など、心のひだを歌っていたのが起源のようです。
それを服部良一は和製ブルースとして独特な世界を作ることに成功しました。
和製ブルースの代表的な歌手は写真の「淡谷のり子」です。
ブルースの女王と言われました。
この写真は若い頃です。
化粧の仕方が晩年のころとあまり変わりません。
歌ってみると、演歌のような内容ですが、曲の持つ雰囲気は独特ですね。
この世界観が大衆に受け入れられたのでしょう。
- 蘇州夜曲 西条八十作詞 服部良一作曲 渡辺はま子歌 昭和15年
李香蘭主演の「支那の夜」の劇中歌として作曲されました。映画の中で、李香蘭が歌って今う。
レコードを吹き込んだのは渡辺はま子です。
中国の香り漂うメロディですね。
とても美しいです。
写真は「李香蘭」です。
この写真を見せると、皆さん、ため息ついて「きれいね~」と言います。
男性はニコニコになりますよ。
- 銀座カンカン娘
佐伯孝夫作詞 服部良一作曲 高峰秀子歌 昭和24年
映画「銀座カンカン娘」の主題歌。
他には笠木シヅ子、灰田勝彦らが出ていました。
カンカンの意味についてはこちらをご覧ください。
これまでの2曲と比べると、リズミカルで心も身体もウキウキしてきますね。
- 東京ブギウギ 鈴木勝作詞 服部良一作曲 笠木シヅ子歌 昭和23年
ブギウギとはリズムパターンのことです。
3連符(「タタタ」)の真ん中の音符を休符にすると「タッタ」となりますね。これがブギウギです。
前奏を聞けばすぐにわかります。動画をご覧になってください。
笠木シヅ子は「ブギの女王」と呼ばれました。
この歌は歌うのは少し難しいかもしれません。
大きな声で歌って参加者が歌いやすいように後押ししましょう。
- 見上げてごらん夜の星を
永六輔作詞 いずみたく作曲 坂本九歌 昭和38年
後半は坂本九の曲を歌います。
坂本九が日航機墜落事故で亡くなったのは43歳でした。
今更ですが、本当に残念です。
高齢者の皆さんは、九ちゃんが大好きです。
私はこの歌の歌詞の「ささやかな幸せ」という言葉が大好きです。
大きな幸せを追い求めるのではなく、身の回りにある「ささやかな幸せ」を見つけて、そのことに感謝して、毎日を送りたいと思っています。
- 涙くんさよなら 浜口庫之助作詞作曲
坂本九歌 昭和40年
この歌は馴染みはあまりないかもしれません。
でも、一緒に歌えばすぐに歌えるようになります。
「歌詞がいいねぇ」とニコニコになりますよ。
楽器活動
- 東京ブギウギ
小物楽器(鈴、鳴子、しゃもじ、クラベス、シェイカーなど)を配ります。
配ると言うよりは、参加者の皆さんに選んでもらうのがいいでしょう。
CDをかけます。
右のCD「青春歌年鑑」シリーズは年代も歌もとても充実していますので、お勧めします。
伴奏をする際にも、とても参考になります。
1コーラス、それぞれの楽器を好きに鳴らしてもらいましょう。
リズムに乗って楽器を鳴らすのはとても楽しいこと。皆さんが笑顔になります。
続いて、指を1本、2本・・と立て、「指の数だけ鳴らす」活動をしましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
番外編
- 私の青空
堀内敬三訳詞 Walter Donaldson作曲
二村定一、榎本健一など 昭和2年(米) 昭和3年(日本)
エノケンや二村定一に興味を示す人は少なかったですが、歌は知っている方が結構いました。
忘れていた歌を思い出すことは、とても嬉しく懐かしい気持ちになります。
たまにはこういう曲もいいですね。
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