9月のプログラム④

ハインリッヒ・ハイネ
ハインリッヒ・ハイネ

誰もがよく知っている『四季の歌』

今回はこの歌を歌うことから始めます。

 

3番の秋の歌詞を見てみましょう。

「秋を愛する人は 心深き人

愛を語るハイネのような 僕の恋人」

 

そう、秋は人をロマンチストにしてしまうところがありますね。

 

ということで、今回は「愛とハイネ」がテーマです。

 

 

歌唱活動

  • 四季の歌 荒木とよひさ作詞作曲 芹陽子歌 昭和51年

比較的新しい歌ですがよく知られていますね。

一度歌った後、

「皆さんはどの季節が好きですか?」と質問してみましょう。

時間があったら「どうしてですか?」と理由も聞いてみましょう。

ひとりひとりに聞く時間が無かったら挙手でもいいと思います。

一気に参加者の心がをテーマに引き寄せられるでしょう。

 

  • 愛して愛して愛しちゃったのよ 浜口庫之助作詞作曲 和田弘とマヒナスターズ歌 昭和41年

「愛しています」と言う言葉、とても素晴らしい言葉なのに私たちは口に出して言うことはほとんどないですね。

なんだかもったいない気がします。

それに引き換え、外国の方々は「I Love You」と照れもなく言いますね。

言わないと離婚される、という噂もありますが・・真意のほどはいかに?

まずは「愛」の歌を歌って生きます。

 

  • 君といつまでも 岩谷時子作詞 弾厚作作曲 加山雄三歌 昭和40年

この歌には有名なセリフがありますね。

このセリフはやはり男性から聞きたい、ということでどなたかにお願いするといいです。

参加者で言ってくださる方を選ぶのは慎重に、そして丁寧にお願いしてみましょう。

男性職員でもいいと思います。

女性の参加者がニコニコになりますよ。

 

  • だんな様 鳥井実作詞 岡千秋作曲 三船和子歌 昭和57年

この歌を歌うと、妻としての自分を反省してしまいます。

女性の方が好まれる1曲です。

 

  • 夫婦春秋 関沢新一作詞 市川昭介作曲 村田英雄歌 昭和42年

こちらは男性がお好きな歌です。

男性が大きな声で歌ってくれますよ。 

 

 

 

ハイネについて

『四季の歌』3番を取り上げると、「ハイネって何ですか?」と尋ねられることがあります。

そんな時、しっかり説明できるといいですね。

ハイネは1797年にドイツ デュッセルドルフで生まれました。

日本では江戸時代後期になります。

亡くなったのは1856年で、その3年前に日本では黒船が来航しています。

 

彼の詩に多くの作曲家が曲を付けています。

 

シューマン、シューベルト、メンデルスゾーンが作曲した歌はとても有名で、世界中で歌われています。

下の動画はシューマンによる「美しき5月に」です。

1. Im wunderschönen Monat Mai 1. 素晴らしく美しい五月に
Im wunderschönen Monat Mai, 素晴らしく美しい五月に、
Als alle Knospen sprangen, あらゆるつぼみが開き、
Da ist in meinem Herzen 僕の心の中にも
Die Liebe aufgegangen.Die Liebe aufgegangen. 愛が花咲いた。
Im wunderschönen Monat Mai, 素晴らしく美しい五月に、
Als alle Vögel sangen, あらゆる鳥が歌い出し、
Da hab’ ich ihr gestanden 僕は彼女に打ち明けた
Mein Sehnen und Verlangen. 僕の憧れ、僕の望みを。

 

楽器活動

  • ローレライ ハイネ作詞(近藤朔風訳詞 明治42年)ジルヒャー作曲(1838年)

美しいこの歌はハイネの詩にジルヒャーが曲を付けたものでした。

高齢な方々はこの歌が大好きです。

 

歌唱した後、ベルの和音奏をしましょう。

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。

 

歌唱活動

  • この道 北原白秋作詞 山田耕作作曲 昭和2年

ここからは、日本の詩人の詩に作曲をした曲を歌っていきます。

『この道』は高齢者の方々はよくご存じです。

北原白秋も親しまれています。

『雨降り』『砂山』『ペチカ』など童謡もたくさんあります。

 

  • 荒城の月 土井晩翠作詞 滝廉太郎作曲 明治34年

土井晩翠の詩は漢詩風ですが、『荒城の月』は東京音楽学校から中学唱歌用の歌詞を委嘱され、作ったもの。その詩にまだ大学生だった滝廉太郎が作曲し、採用されました。

 

  • 赤とんぼ 三木露風作詞 山田耕作作曲 昭和2年

「負われて見たのはいつの日か」

「小籠に摘んだは まぼろしか」

童謡とはいえ、歌詞の広がりは素晴らしいものがありますね。

 

ある有料老人ホームで三木露風の詩を朗読した方がいらっしゃいました。

「若いころね、好きだったから」と瞳を輝かせて話されたのが印象的でした。


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