百人一首のプログラム


お正月らしいプログラムです。

 

高齢者の皆さんは、百人一首には親しんでいたようです。

上の句を貼って、下の句を答えてもらったり、

声を合わせて読み上げたり、

場を盛り上げましょう。

 

楽しくてちょっと優雅なひと時になることでしょう。

 

 

【導入】

  • 一月一日、ふじの山、黒田節 などお正月らしい歌を歌いましょう。 

プログラムの始めは、季節感があって、馴染みがあり、なるべく明るい歌が良いと思います。


【百人一首】

 

《田子の浦に出かけて、遙かにふり仰いで見ると、白い布をかぶったように真っ白い富士の高い嶺が見え、そこに雪が降り積もっている》

  • 真白き富士の根(嶺) 三角錫子作詞 インガルス作曲 明治43年 

田子の浦は駿河国(静岡県)の海岸です。富士山が綺麗に見えていたのでしょうね。

ボート遭難の悲しい歌です。涙される方がいらっしゃるかもしれません。気持ちに寄り添いましょう。   


《天を吹く風よ、天女たちが帰っていく雲の中の通り道を吹き閉ざしてくれ。乙女たちの美しい舞姿を、もうしばらく地上に留めておきたいのだ》

  • 青い山脈 

西条八十作詞 服部良一作曲 藤山一郎&奈良光江 昭和24年

 

乙女って何歳くらいでしょうね?と問いかけてみましょう。
ニコニコして答えてくれますよ。

2番に「憧れの旅の乙女に鳥も啼く」という歌詞があります。


《心に秘めてきたけれど、顔や表情に出てしまっていたようだ。私の恋は、「恋の想いごとでもしているのですか」と、人に尋ねられるほどになって》

  • 恋しているんだもん 

西沢爽作詞 市川昭介作曲 島倉千代子 昭和36年

 

恋をしている時は歌詞にあるように、「幸せいっぱい 胸いっぱい」ですよね。

恋をしている時ってこんな気持ちですか?と尋ねると

「私はお見合いだから恋をしたことはない」と言う人がいました。

「ご主人と恋をしたでしょう?」 と尋ねると

「そうだね、結婚してからね」とニコニコ。

お見合いで結婚した方は多いと思いますが、中には1回逢っただけ、なんて方もいらっしゃいます。

でも、結婚してから恋が始まるんですね。


《松帆の浦の夕なぎの時に焼いている藻塩のように、私の身は来てくれない人を想って、恋い焦がれているのです》

  • 宵待草 竹久夢二作詞 多忠亮作曲 大正7年

松帆とは淡路島の海岸だそうです。

藻塩とは、海藻から採る塩のことです。

 


《山風が吹いている三室山の紅葉で、竜田川の水面は錦のように絢爛たる美しさだ》

  • 紅葉 高野辰之作詞 岡野貞一作曲 明治44年

2番の歌詞はまるでこの歌のようですね。


《桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった。春の長雨が降っている間に。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに》

  • 港が見える丘 東辰三作詞作曲 平野愛子 昭和22年

「色あせた桜」という歌詞があります。

この歌は、好きな人が多く、懐かしく、喜ばれる1曲です。


《いにしえの昔の、奈良の都の八重桜が、今日は九重の宮中で、ひときわ美しく咲き誇っております》

  • さくらさくら 日本古謡 

九重というのは宮中のことだそうです。

ベルを使い、桜の散る様子を表現しましょう。

桜が散っているように鳴らしてください、と説明すると、鳴らし方を工夫し、

自分なりに表現する人が何人か現れるでしょう。

 

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。

 


蛇足ですが

百人一首に出てくる単語をひろい、どの単語が多く使われているかを調べてみました。

結果は以下のようになりました。

 

①月

①秋

③恋

④夜

⑤花・桜

 

月と秋は同数。

花と桜は同じこととして数えました。

 

 

  • 影を慕いて 古賀政男作詞作曲 藤山一郎 昭和6年

月、秋、恋という言葉がでてきます。

 

  • 花かげ 大村主計作詞 豊田義一作曲 昭和4年

もう1曲。

桜、月が出てきますね。