古き良き時代、映画やお芝居には
心優しく仁義に厚い「渡世人」や「旅烏」が出てきました。
私の子供の頃にも「木枯し紋次郎」という人気テレビ番組がありました。
また、「金色夜叉」に代表するような
「男女の恋物語」もたくさんあります。
高齢の方々にとって
若い頃、映画やお芝居を見に行った想い出が
懐かしく思い出されることでしょう。
今回は「やくざと物語」のプログラムです。
- 名月赤城山
矢島寵児作詞 菊池博作曲 東海林太郎 昭和14年
まずは国定忠治です。
赤城山は何県でしょう?
この歌で歌われている人は誰?
国定忠治の職業は?
など質問してみましょう。
みなさん、笑顔で答えてくれますよ。
さて、この映画で国定忠治を演じているのは
片岡千恵蔵です。
「赤城の山も今宵限り」という名台詞のシーンですね。
では右の人は誰でしょう?
これは国定忠治の肖像画です。
片岡千恵蔵とはちょっと違いますね。
こんな比較も面白いかもしれません。
- 旅姿三人男
宮本旅人作詞 鈴木哲夫作曲 ディック・ミネ 昭和37年
次はこんな質問をしてみましょう。
「国定と言えば忠治ですが、清水と言えば?」
「次郎長!」とすぐに答えが返ってきます。
清水次郎長の子分の大政・小政・森の石松を歌った歌です。
「やくざの旅姿は?」
・三度笠
・かっぱ
・脚絆に草鞋
・手甲
・振り分け荷物
- 潮来笠
佐伯孝夫作詞 吉田正作曲 橋幸夫 昭和35年
同じように聞いてみましょう。
「潮来の?」
「伊太郎!」
直ぐに答えが返ってきます。
潮来はあやめで有名ですね。
伊太郎は潮来から利根川を上っていきます。
着いたのは「関宿」。
関宿(現在は千葉県野田市)は利根川と江戸川が分岐するところなので
江戸時代は賑わっていたそうです。
このように説明して、3番まで歌いたいですね。
- 貫太郎月夜歌
佐伯孝夫作詞 清水保夫作曲 小畑実・藤原亮子 昭和18年
「伊那の?」
「勘太郎!」
貫太郎月夜歌はとても人気のある歌です。
写真は伊那谷。
南アルプスと中央アルプスに挟まれていて、
天竜川が流れています。
桑の栽培が盛んでした。
- 会津磐梯山 福島県民謡
会津磐梯山に登場する人と言えば「大原庄助」ですね。
大原庄助さんは実在の人物だったようで、お墓があるのですよ。
右の写真がお墓です。
庄助さんらしいですね、徳利に盃が被せられています。
写真を見せ、何の形でしょうか?とクイズにすると
みなさん、真剣に見てくれますよ。
フレームドラムを一人ひとり叩きました。
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- お富さん
山崎正作詞 渡久地政信作曲 春日八郎 昭和29年
続いて物語の歌です。
『お富さん』はとても人気がある曲です。
歌舞伎やお芝居で親しまれています。
「粋な黒塀、見越しの松」といえば連想されるのは「お妾さん」なのだそうです。
やくざの親分の妾のお富さんに一目ぼれした与三郎は、
親分にめった切りにされ、海に放り投げられます。
お富さんも、入水しますが、二人とも命をとりとめます。
そしてしばらくして二人は再会。
その時の台詞が「死んだはずだよお富さん」というわけです。
- 金色夜叉の歌
宮島郁芳・後藤紫雲 作詞作曲 大正7年
この歌も人気があります。
「貫一お宮」とも言われます。
熱海は関東方面からだと手軽に行ける温泉場。
昭和30年代には新婚旅行のメッカでした。
右の写真の銅像は、かつて見たことがある人がたくさんいます。
- 野崎小唄
今中楓渓作詞 大村能章作曲 東海林太郎 昭和10年
「お染久松」と親しまれ、人気がある曲です。
野崎観音は大阪にあります。
江戸時代はとても賑わったのだとか。
こちらのブログに詳しく書かれていますので、ご紹介します。
歌舞伎や浄瑠璃、お芝居で演じられました。
- 湯島の白梅
佐伯孝夫作詞 清水保夫作曲 小畑実/藤原亮子 昭和17年
泉鏡花の小説「婦系図」の中の、湯島天神での二人の別れのシーンを歌にしたものです。
昭和17年に、長谷川一夫と山田五十鈴の主演で映画化されました。
何度も映画化されていますが、高齢の皆さんには、昭和17年の映画が馴染みがあるようです。
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