暑い暑いといっていましたが、暦の上では秋。
ということで、今回は一足先に「秋の花」をテーマにしたプログラムです。
花はほとんど全員と言っていいほどたいへん好きですし興味を持っています。
前回に引き続きA3に拡大した写真を印刷したものを使って視覚刺激も加え、相乗効果を上げます。
歌唱活動
いきなり歌に入るのではなく、春の花、夏の花、と聞いていきましょう。
白板に書いていきます。
参加者の顔をよく見てください。手を挙げられないけど「答えたい」という人はそういうオーラを出しています。それを見つけましょう。
この歌はラジオ歌謡で聞いた、という方がたくさんいらっしゃいます。
懐かしい、と思われることでしょう。
男性もとても好きです。
あざみのような女性が好ましい、と思うからでしょうか?
子どもの頃、お盆はご先祖様が年に1回家に帰ってくる日、と教わりました。
お墓に行って火を焚き、その火を目当てに帰ってくるのだと。
母や祖母に連れられ、提灯を持ってお墓まで神妙な気持ちで行ったものでした。
みなさんは、どんな思い出がありますか?
土地ごとに風習など違いがあるのでしょうか?
そんなことで今回は「夏の風物、お盆、提灯」をテーマにしたプログラムです。
写真をA3カラーコピーしてお見せしましょう。
実物もいいですが、印刷物でも認知のある方にも大変有効です。
歌唱活動
まずは夏の風物からお聞きしていきましょう。白板に大きく「夏の風物」と書きます。
どんな答えが返ってくるでしょうか?
時々ヒントを出しながら書いていきましょう。
そんななかに「花火」ということがあがるでしょうか?
歌詞の「どん」のところを太鼓で叩くと迫力が増しますね。
夏も終わりですが、今回のテーマは「海にまつわるお話 浦島太郎ゆかりの地香川県」です。
まずは波の音のCDを聴きます。最近私のお気に入りのCDです。「宮古島 癒しの波音CDブック」。シリーズで「屋久島 癒しの清流音CDブック」というのもあります。すぐには何の音かわからないのですが、やがて寄せては返す音から「波」だということが分かります。
このCD、私はとても癒されます。お試しあれ。
こんな導入からプログラムはスタートします。
さて、日本は四方を海に囲まれていますね。海に関連する物語って何でしょうか?と問いかけます。「浦島太郎」「桃太郎(鬼が島は海の向こうにあるのでしょうか?)」「安寿と厨子王(みなさん知っていますか?とても可愛そうな姉弟のお話です)」「因幡の白兎」などがあがりました。
この中から代表的なお話しはといえばやはり「浦島太郎」ですね。
8月は夏祭りの最盛期ですね。みなさんの地域にはどんなお祭りがありますか?
今回のテーマは「全国の夏祭り」です。
白板に大きく「全国の夏祭り」と書きます。全国各地の夏祭りを挙げてもらいましょう。なかなか出ない時にはヒントを出すといいですね。例えば「青森は?」のように。
私が行った時にはこんなお祭りが挙がりました。
ねぶた祭り(8月2~7) 青森
ねぷた祭り(8月1~7) 弘前
竿灯祭り(8月3~6) 秋田
花笠祭り(8月5~7) 山形
七夕祭り(8月6~8) 仙台
日光和楽踊り(8月2日) 日光
祇園祭り(7月) 京都
よさこい祭り(8月9~12) 高知
阿波踊り(8月12~15) 徳島
それぞれの地域にちなんだ歌を歌ったり、楽器を鳴らしたり、踊りを踊ったり、そんなプログラムを作ってみました。
青森の名産は?「りんご」と答えが返ってきます。
まさに、青森を歌った歌ですね。
今頃は小さな青い実をたくさんつけていることでしょうね。
秋田の自慢をしている歌です。いろいろな歌詞がありますが、私は以下の歌詞にしました。
ドンドン パンパン ドンパンパン
ドンドン パンパン ドンパンパン
ドドパパ ドドパパ ドンパンパン
自慢コ言うなら負けないぞ
米コが本場で酒本場
秋田のふきなら日本一
小野小町の出たところ
いつ来てみても井戸端で
きれいに咲くのはあやめ花
秋田のおばこによく似てる
可愛い花だよ皆おいで
1番と2番の間にも「ドンドン パンパン~」が入ります
秋田のお米は秋田小町、お酒は新政、高清水などがあります。
秋田のふきは太く、葉っぱが大きくて傘の代わりになるそうです。とても美味しいそうですよ。
また、小野小町と言うと、
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」という歌が百人一首にあり、それをいまだに暗記していて教えてくれた方がいました。
この曲は「ドンとパン」が印象的ですので、これをうまく使って合奏をしましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
この曲は皆さん歌えますので、ドンパン節で配った楽器をそのまま自由に鳴らす形で歌ってみましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
メロディも歌詞も美しい曲です。2番に七夕祭りが出てくるので2番までは歌いましょう。高齢者でも知っている人は多いですし、知らない人にも歌を覚える意味でいい曲です。
一度歌ってから色音符によるベル(トーンチャイム)の和音奏にするととても綺麗です。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
「懐かしい」と思われる方が多い曲です。2番には「大文字」と言う歌詞が出てきます。8月は大文字送り火ですね。
阿波踊りには男踊りと女踊りがあるようです。勉強していき、職員の方をうまく使って面白おかしく踊りの練習をしてみましょう。みなさん大笑い。CDに合わせてみると、思わず立ち上がって踊り出す方もいらっしゃいます。座ったままでもいいので足と手で踊りの練習をしてみましょう。
歌の後半は高知の民謡《よさこい節》になっています。
また、鳴る子を持っての踊りがありますので、CDに合わせて、参加者の皆さんと鳴る子を鳴らすのもいいですね。
今年の夏はいつまでも猛暑が続きます。
毎回「暑いですね~」の挨拶で始めてしまいます。
そんなことから、今回は「夏のひんやり麺」というテーマです。
前回の記事に書きましたが、全員参加の三択問題を用意しました。
「そうめん」「冷麦」「冷やし中華」どれが一番好きですか?
この3つの麺が参加者から自然と出るように仕向け、薬味や具など想像力を膨らませてから三択に答えてもらうのは言うまでもありません。
つまり、アンケート調査をするのが目的ではないからです。
三択問題については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
歌唱活動
3つとも小麦からできている麺ということで。
誰もが知っている歌です。2番の歌詞が泣かせます。
「怪我をした人を置いて行くわけにはいかないもんね」
「この頃は日本はまだ強くて調子が良かった」
「戦争はいやだね」
「支那事変のことだと思います」
など、発言が出ます。
そうめんに注目してみましょう。そうめんの代表的なものに「三輪」「揖保の糸」がありますが、「三輪」は奈良、「揖保の糸」は兵庫です。関東から北はソバ、それに対抗して関西から南は小麦なのでしょう。
この歌は京都大学の寮歌として大正6年頃から歌い継がれてきました。それを加藤登紀子が昭和37年にカバーしました。
この歌は神戸の須磨が舞台です。
「女学校で歌いました」と言う方がいました。
中華そばと言う言葉も最近は無くなってきましたが、中華そばを支那そばとも言いました。
冷やし中華は日本独自の麺です。中国には冷たくした麺は無いそうです。
8月と言えばいろいろなことがありますね。
お盆、盆踊り、高校野球、花火大会、終戦記念日・・
戦争についての話題を避けるのではなく、私たちはよい聞き手として、高齢者の皆さんの思いを受け止めましょう。
そして、「今の平和な世の中はみなさんのご苦労があったからこそ」とねぎらいの言葉をつたえましょう。
若い音楽療法士のみなさんは、「教えていただく」という気持ちでお話しをお聞きしましょう。
さて、今回のテーマは「花火」です。
季節の歌
長崎の原爆で亡くなった妻を悼む歌です。
ベルを配り、長崎の教会の鐘が一斉に鳴っているかのように、鳴らしながら歌いましょう。たくさんの鐘が鳴っているということで、音はすべての音を使ってかまわないと思います。
歌の最後、ベルでたくさんトレモロで鳴らせるように伴奏をしましょう。
涙ぐむ方がいらっしゃるかもしれません。「みなさんの思いはベルの音で天に届きましたね」と慰め、認めましょう。
歌唱活動
どなたかに「どん」のところで太鼓を鳴らしてもらい、イメージを膨らませましょう。笑顔もおこります。
同じ年代でも知っている人と知らない人がいます。簡単なメロディですのですぐに歌えるようになります。短い曲ですから2回歌ってもいいと思います。「知らないから歌えなかった」ではなく、「知らなかったけれど歌えた」と感じさせることが大切です。
《花火》の歌詞に「しだれやなぎ」とあります。どんな花火でしょうか?写真や絵を見せましょう。「きれい~」「いいね~」と声が上がります。
柳ということでこの歌を歌います。
日本三大花火大会とはどこでしょうか?と問いかけます。
そのうちの一つは土浦の花火大会だそうです。
詳しくは↓をご覧ください。
霞ヶ浦近くの会場だそうです。
この歌は霞ヶ浦にあった予科練の若き訓練生の歌です。
いろいろ貴重なお話しが聞けるかもしれません。
日本三大花火大会、二つ目は新潟県長岡の花火大会です。
この歌は美空ひばりが13歳の時の映画「どんぼ返り」の主題歌です。
かなりヒットしたようで多数の方がご存知です。
日本三大花火大会、三つ目は青森県大曲の花火大会です。
青森ゆかりの歌として《青い山脈》にしました。奇しくも西條八十つながりです。
《青い山脈》は石坂洋二郎の小説を原作として映画化されました。
「恋しい恋しい」と書くはずの恋文に「変しい変しい」と書いてしまった、というエピソードは有名ですので、笑いを取るチャンスです!